2020年5月23日

6月以降のリトルリーグ活動について

 

拝啓、時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。

 

さて、5月21日に新型コロナウイルス感染拡大防止で政府より3府県に対して緊急事態宣言の解除が発表されました。公益財団法人日本リトルリーグ協会(日本協会)は12連盟の皆様に5月31日までの活動自粛を要請していますが、6月1日以降の活動について、新たな指標をお知らせします。

 

今回の発表で、北海道と首都圏の4都県を除く42府県が緊急非常事態から解除されました。しかし、宣言が解除されたとはいえ不要不急の外出自粛は依然として求められおり、スポーツ庁からはスポーツ各団体に対して強い注意喚起が提言されるなど、十分な配慮が必要となっています。

 

実際に各地域の感染者数などでは差があり、社会的環境が違っています。日本協会ではそのような状況でリトルリーグ活動を再開するには、リーグと連盟がそれぞれの責任において適切な対応を適時考慮していかなければならないと判断します。さらに、各地域自治体の方針や学校での授業、部活動の再開などの動向をもとにして、子供たちの健康と安全を第一に置いて対処していかなければならない、ということになります。 

 

日本高校野球連盟(高野連)は5月20日に全国高校野球選手権大会(夏の甲子園大会)の中止を発表しました。その中には都道府県高野連に対して球児のために県内大会などを企画する案もありました。また、政府は5月25日に5都道県への宣言解除を発表する予定で、ともすれば緩和ムードが高まります。しかしながら、リトルリーグとしてはリーグ、連盟が慎重な対応策を講じて6月1日からの活動再開を目指すようお願いいたします。

敬具

 

活動再開に関してのガイドライン

 

新型コロナウイルスの感染には地域差が生じているため、全国一律の対応は困難であります。そのため以下に定めるガイドラインは「事前チェック事項1」「大会」をのぞき、採用に関しては各連盟、各リーグの判断、適用に任せます。

 

◆事前チェック事項1◆(必ず守っていただきたいこと)

活動再開には非常事態宣言が該当地区において解除されていること
政府、地域自治体、学校の行動指針に従うこと(リトルリーグ活動は世間一般では不要不急の活動です)
臨時休校を継続している学校に在校している選手の活動は不可
活動において保護者の書面による同意を得る
活動再開したリーグは連盟に連絡、連盟は活動を把握する(国際登録に必要)
リーグ、連盟、関係者はあらゆる局面で新型コロナウイルス感染防止策を講じ、保護者、指導者、選手に周知させた上、実行する。
活動において選手を含めた関係者の外出前の検温は必ず行うこと。
選手本人、関係者(の同居家族を含む)に発熱や、新型コロナウイルス感染の疑いのある症状が出た場合、選手、関係者(同上)等は参加不可とする。
感染者が出た場合、連盟に報告、連盟から協会へ報告すること
選手、保護者、関係者の参加は記録して残しておく
 

◆事前チェック事項2(以下「試合」までに関しては連盟、リーグの判断によります)

練習はリーグ内のみとし、他リーグとの合同での活動はしない
スポーツ保険加入の有無の再確認はしておくこと
 

練習・試合共通

活動はリーグのグラウンドで行うこと
選手の車での送迎は、極力、他家族の乗り合いは避ける。また換気を十分行うこと
公共交通機関の使用は政府、地域自治体の指針に従う
選手・関係者は必要に応じてマスクを着用
練習前後は手洗い、うがいを励行し、リーグはハンドソープ、消毒用アルコールなどを準備する
野球用具は共有しないこと。共有する場合は、その都度消毒を行う
密閉空間(室内・ベンチ)での練習・ミーティングは行わない
会話時は距離をとり、飛沫感染防止のため呼気(息)が出る方向に気を配ること。 その場合もマスク着用の有無を勘案すること。
やむを得ず本拠地以外にある公共の施設を利用する場合は、規則を守りリトルリーグの品位を保って行動すること
 

練習(個別、全体共通)

活動時間は、当面1日につき2時間程度
人数が多い場合は午前、午後に分けるなど時間差を設けて活動すること
必ず、指導者(いない場合は保護者の)監督のもと、行われること
食事を挟まないこと
 

個別、自主練習

練習において、選手同士の体が接触するようなメニューは行わないこと
強度の高い練習を行うときには他者との距離、呼気(息)が出る方向に注意すること
 

全体練習

ミーティングは密閉された空間で行わない。連絡、指示は手短に行う
不足があるときは、個別指示、指導などを書面、SNS等で補足する
また、あらかじめ、選手に内容などを把握させておくこと。
メニューに関しても極力、距離を保つことを心がけ、方向、接触する場合は時間等も勘案して実施すること。 また強度に関しても上記の点を勘案した上判断すること
 

試合(実戦練習、練習試合を含む)

試合を行うには、安全のため必ず活動再開後1カ月程度の練習期間を設けること
6月30日以前は、対外試合、練習試合は極力避けること
試合前に整列してのあいさつは、ホームベース上ではなくベンチ前で行う
不要の接触(勝利、得点、本塁打のセレブレーション)や接近しての会話は避ける
審判もコールを含め、飛沫感染防止に留意する
 

大会(守っていただきたいこと)

大会開催に関しては、まず選手、指導者や、関係者、観客を含めた全体の人数を把握すること
さらに政府、地域自治体より発出されたイベント開催のガイドライン(参加人数、場所)をクリアしている場合のみ開催可能
大会を開催する場合は連盟内のみ。宿泊を伴わないことを条件とする
大会主催者は新型コロナウイルス感染防止へ、具体的対策を講じること